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コールセンター運営には専門性が必要だ | イー・パートナーズ有限会社
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Columnコンサルタント・コラム

コールセンター運営には専門性が必要だ

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コールセンターの組織長に抜擢された方々の過去の職務経験はまちまちです。人事総務畑、営業畑、マーケティング部門、品質保証部門、コールセンターを必要とする事業部からの転属など様々な職種の経験者がいらっしゃいます。様々な職務経験を求めるジェネラリスト育成キャリアパスの中で何年かコールセンターのマネジメント経験を求められていることも多いでしょう。

そういった他の部門からコールセンターに移ってきた責任者は、コールセンターの実態に触れて一様に驚くことになります。そこは専門用語が飛び交う世界だからです。

応答率とはなんぞや?サービスレベルって何?シュリンケージって何?稼働率を気にする必要があるのは何故?ルーティングやCTI,QMからWFMと聞いたことがない略語のオンパレードでしょう。

そうなのです、間違いなくコールセンターには専門性が存在するのです。

顧客のライフスタイルや期待値、顧客心理の推測・印象の追跡も必要とされ、顧客を対象に生身のオペレータによる応対が行われる組織なのだから、他部署では気にする必要のなかったコールセンターならではの学ぶべきことが山のように存在します。

世の中には業界の専門誌も存在し、専門書籍もあり、コールセンターの責任者向け研修も多数用意されていますが、どこから手を付けようかと新任のマネジメントの方はお迷いに違いありません。

いきおい前例に習って滞りなくやってみようというマネジメントが多いことも推察されます。

そうなると、経験がない中で、古参のセンタースタッフが言うことが本当に正しいのか、センター運営の方向性は間違っていないのか、期待される成果は確実に出せるのだろうか、と悩むこと請負です。自信がないのだから当然です。

一方経営陣には、極端な言い方をすればコールセンターはPCと電話があれば誰でもできるものだという程度の潜在意識であることも多いと感じています。お客様の電話待ち時間を何秒か短くするためにどれだけの努力が必要とされるかなどは理解されていないことが多いのです。

従って横滑り人事でも余り問題なくコールセンターは運営できるはずだとの思い込みがあるのが現実ではないでしょうか。経営陣の意識と現実のセンター運営スキルとは大きなギャップが存在します。

コールセンター運営の成功への道程

コールセンターは、「人」「プロセス」「技術」を「戦略」に基いて統制し、組織的に顧客と企業経営の両面を支援する組織です。

センター運営を最適化し、コストパフォーマンスよく運営しようとすると下図のように複雑な体系をバランスよくコントロールすることに腐心することになります。

コールセンターのマネジメントの要諦は、訓練されたエージェントとサポート要員を、精度高く予測された計画に基いて、必要な時間に必要な数配備することにより品質とサービスレベルを維持することを実践することです。

そのためには、「センター・マネジメント」の方向性を明示し、あらゆる「プロセス」を規定し、最適な「インフラ」と「設備・環境」を追求し、適切な「従業員管理」のもとで「顧客評価」を極大化するための「分析」にも注力できる組織を作り上げる必要があるわけです。このロードマップを作り上げることが戦略となります。

戦略の構成要素はどれをとっても疎かにできるものではなく、事業の目的にそって取捨選択された要素の成熟度を高めて行く事が求められます。

1つ1つの要素がどのように関連を持ち、成果にどれだけの影響をあたえることになるかを新人マネジメントが理解して実践できるようになるには時間を要します。

経営陣あるいは他部署からは日常的に様々な要請があり、時間単位で大小織り交ぜて様々な例外処理や緊急対応の案件が発生するコールセンターでは、ともすれば目の前のことに明け暮れる状態に置かれることがコールセンターのマネジメントの日常となりがちで、その中でどのように全体を俯瞰して戦略(グランドデザイン)を打ち立て、自信に裏付けされた決断ができるようになるかが問われることになるでしょう。